舌下免疫療法の手順は舌下(ぜっか)、つまり舌の下に「シダキュア」というスギ花粉エキスを含む錠剤を1分間保持した後に飲み込みます。
そのようなアレルゲンを口の中に入れるなんて、と心配に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、シダキュアはもともと注射用に使われている薬と同じ成分ですので、極めて安全につくられております。
このエキスの量を少量から始めて徐々に増やしていくと、これまで体が花粉を害のある異物として認識し、自分の体を防御するために鼻炎などの過剰な反応を起こしていたのが徐々にやわらいでいきます。
このようにアレルギー反応を起こさないように仕向けていくことで、スギ花粉症を治癒に導いていきます(なお、上記はスギ花粉症の治療法であり、その他のアレルギーには効果が期待できません)。
舌下免疫療法は時間をかけた継続的な治療が必要で、まずは2年間ほどこの治療を行い、効果を確認します。そこである程度効果の得られた方には、3~5年間の治療をお勧めいたします。
舌下免疫療法で完治するのは10~20%で、また、程度の差はありますが全体の70~80%の人に効果があるといわれています。治療の副作用(口内炎やアレルギー反応など)が起きる可能性がありますので、医師の診断のもとで行っていく必要があります。